Hamacho Liberal Arts no.9 / Kasetsu

「ひらがなで書く」華雪(書家) / Writing in HIRAGANA by Kasetsu (Chirographer)

March 5 (Sat), 2022

文字や言葉を知り、使うことは世界を捉えるための第一歩です。書家の華雪さんは漢字一文字を書くという行為を通じてどのような風景や人間社会の関係性から文字が成り立っていったのか考察を続けています。中国大陸から日本にやってきた漢字は日本独自の風景や環境、社会に浸透していくことで、ひらがなができるきっかけとなりました。今回は文字の成り立ちを知り、ひらがなを書くという実技を行うことによって、文字を通じて世界が形作られていったひとつの例を実感し、思いを馳せる機会にできれば、と思っています。

華雪(かせつ)

書家。1975年、京都府生まれ。立命館大学文学部哲学科心理学専攻卒業。92年より個展を中心に活動。幼い頃に漢文学者・白川静の漢字字典に触れたことで漢字の成り立ちや意味に興味を持ち、文字の由来を綿密にリサーチし、現代の事象との交錯を漢字一文字とテキストの組み合わせで表現する作品づくりに取り組む。

Photo: Yurika Kono


Hamacho Liberal Artsとは

建築事務所o+h主宰の浜町LAB1階にて不定期で行っている勉強会。様々なトピックに対して、創造的な方法で向き合っている世界中のアーティスト、デザイナー、建築家、編集者、キュレーターなどの作り手とつながり、彼らのプロジェクトとそれに至るまでのプロセスを共有する。普段、専門分野で分断されがちな視野を広げることで、社会と創造的に関わる姿勢について様々な立場の人々が何度も学び直すことができる場所を目指している。

Hamacho Liberal Arts is a study group taken place at Hamacho LAB. 1F, Tokyo, initiated by architect o+h. By having the opportunity to talk with people who create the values, such as artist, designer, architects, editor, curator etc., and share the process of their project, it aim to broaden the view that is otherwise being limited by their specialities and become an opportunity to unlearn and relearn for people in all levels of social practice.